全社安全衛生チームの秋山です。
心愛会では2022年に「健康経営」を宣言を行い、職員の健康が重要な経営資源と考えて、職員の健康増進に取り組んでいます。
シリーズで安全衛生チームの取り組みとその成果についてご紹介しています。
第6回目は「腰痛労災の発生状況」をご紹介します。
取り組み
法人のノーリフト®部会と連携して、情報の共有や腰痛予防の啓蒙活動を行っています。
ノーリフトケア®とは、「lifting しない(nolifting)」、つまり、抱え上げない・持ち上げない・引きずらない、そして不良姿勢を継続させないケアのことを指します。そして、単に持ち上げない・抱え上げない介護技術だけではなく、介護する側・される側双方にとって安全で安心な介護により、福祉・医療の現場から腰痛をなくす取り組みそのものを示す言葉です。
腰痛に関する情報は法人全職員へメールなどで提供しています。
また、各事業所へは月替わりのストレッチ体操モデルを配布し、職員に活用してもらっています。
ストレッチ体操モデルは職員が自発的にセルフケアを行い、”自分の身は自分で守る”ことを目的としています。


以前は法人から介護に関わる職種へ腰痛ベルトを支給していました。
現在は腰痛ベルトの貸与を廃止、腰痛体操等のセルフケアによる予防を推進しています。
※腰痛ベルトの貸与廃止の理由
➀腰痛予防のために腰痛ベルトの積極的な使用を促していたが、現在の医学的知見から腰痛ベルトによる直接的な腰痛予防の効果は期待できないことが分かってきた。
➁現在の腰痛予防対策は腰痛ベルトやコルセットなどによる保護ではなく、普段から腰に負担をかけない姿勢や歩き方、腰を守る腹筋や背筋のトレーニング、ストレスによる腰痛悪化の予防を行うことである。(急性期の腰ベルト使用は除く)
➂腰痛ベルトの習慣的使用による弊害(筋力の低下、皮膚病変、胃腸障害、高血圧、頻脈、など)があるため

ノーリフトケア®の取り組みの開始前後を挟んだ腰痛労災の発生件数の推移です。
「確実に減っている」とは言えませんが、人数として法人全体で1~2名で推移していて、腰痛労災ゼロの年もあります。
ノーリフトケア®の知識とスキルを活かして、安全衛生チームは腰痛災害ゼロに向けて啓蒙活動を継続します。
次回は「ストレスチェック」をご紹介します!
※「ノーリフト®」「ノーリフトケア®」は一般社団法人日本ノーリフト協会の登録商標です。